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古戦場・史跡公園選択

時代区分戦国時代分類区分史跡公園旧国名越前
現在地福井県福井市城戸ノ内町

関連人物

・朝倉家

関連事件

一乗谷

一乗谷(いちじょうだに)は戦国時代、朝倉氏の本拠地として栄えた、山間部の谷間を巧みに利用した城下町でした。朝倉氏の祖先は兵庫県養父郡の豪族でしたが、主家の斯波高経に従って越前に入国。応仁の乱での活躍をきっかけに、かつての主家である斯波氏、甲斐氏を追放して越前を統一し、戦国大名となりました。以後、孝景、氏景、貞景、孝景(4代目)、義景と、5代103年間に渡って越前の中心として繁栄し、戦乱の都を逃れてきた貴族や文化人たちが、多数住んでいたそうです。1573年、武力による天下統一を目指す織田信長との戦いに敗れて、一乗谷は炎上し、朝倉氏は滅びました。
昭和になってから発掘調査が行われ、昭和46年には国から特別史跡の指定を受けました。朝倉氏の居館跡や庭園が整備されている他、一部の区画ではかつての武家屋敷や商業施設などの街並みが復元されております。
春には桜もきれいに咲いています。静かで、自然が多く残されている場所です。

こちらの写真は、朝倉氏の居館跡を背後の丘から見下ろしたもの。最後の当主となった朝倉義景が住んだ居館の跡です。広大な敷地は三方を土塁と濠で囲まれており、山側には美しい庭園が整えられておりました。

一乗谷は、昔の日本の自然の景観をきれいに残している場所でした(言い換えれば田舎なのですが)。トトロが出てきたとしても、あまり違和感のしない場所です。戦国時代に栄えた城下町の名残は、復元街並みと濠、石垣などから味わうことができます。史跡としてもかなり整備されている場所だと思います。拙者はかなりお気に入りの場所です。

<入場案内>
・時間 9時〜17時(入場は16時半まで)
・入場料 大人(15歳以上)210円
・休場日 年末年始(12月28日〜1月4日)

<交通機関>
・車:復元街並み付近に無料駐車場あり。
・電車:JR福井駅より越美北線で15分「一乗谷」駅下車。駅に無料貸自転車あり。(1日8往復)

一乗滝

一乗谷から南へ、さらに山中に入って行くと、一乗滝があります。車なら5分ほどで着く距離です。

高さは12,3mほどだったでしょうか。
けっこう大きな滝で
近くまでいくとひんやりした空気を感じました。
訪れたのは春でしたが
夏にはちょうどいい涼みになりそうですね。
ちなみに、少し下流に下った河原に
「小次郎ファミリーキャンプ場」
というキャンプ場がありました。

こちらは滝の手前にある佐々木小次郎像。
説明書きによると、小次郎は若い頃ここで
戸田勢源とだ せいげん)という
小太刀の剣術家に入門して、修行に励んでいたそうです。
平成15年NHK大河ドラマ「武蔵」で、小次郎の故郷は越前という設定になったためか、付近には
小次郎が燕返しを編み出した場所だとか
ある女性と恋に落ちた場所だとか
そんなことを書いてある立て看板がありました。
ちなみに、小次郎の右奥に見える滝が一乗滝です。

銅像の脇にある説明書き(平成13年6月 財団法人 歴史のみえるまちづくり協会)
出典は「二天記(にてんき:熊本藩士の豊田正剛が、武蔵の死後に門人たちの話を記録し、子の正脩、孫の景英によって江戸時代中期に整理されたもの。)」とあります。「二天記」によると、小次郎は「越前宇坂の庄、浄教寺の産」で、戸田勢源の家人となって幼少から稽古を始め、成長すると三尺余(約1m)の大太刀で勢源の打太刀を勉めた、とのこと。
なお、戸田勢源は1尺5寸(約50cm)ほどの小太刀を使う、中条流(ちゅうじょうりゅう)という流派の達人で、福井市西新町の神明神社付近に道場があった、とされているとのこと。

探検日:2004年4月10日
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