第18回 ふくい春まつり


越前時代行列

行列&ステージイベント編

後方より

県庁の正門を抜けてメインストリートに出ると、両側にはカメラを構えた観客がたくさんいました。前回参加した赤穂義士祭りの時も、出発地点にはかなりの人が集まっていましたが、今回もかなりの人出でありました。拙者らの部隊の主、お市の方様は沿道の観客の声援に手を振ったりして答えていらっしゃいました。
左の写真は出発前に、拙者の位置から撮ったもの。

さて、肝心の行列なのですが、拙者自身が参加しているゆえ、行進中の写真はありませぬ(^_^;)。まさか、行進しながらちょこちょこデジカメを取り出して撮る、というわけにはいきませぬ。祭りに参加すると楽しいことがいっぱいありますが、観客からどう見えているのかがわかりずらい、という欠点がござる。どなたか、この時の写真(お市の方隊に限らず)を持っている方がいらっしゃれば、メールに添付するなどでこちらまで提供していただければ幸いでござるm(_ _)m。
拙者は引っ張っておりませぬが、お方様が乗っている山車はかなり大型。引っ張る人が10人ぐらいいるとはいえ、けっこう重そうです。途中、ちょっとした坂道にかかると係りの人が後ろから押して、なんとか登りました。道路に所々落ちていた馬糞をよけたり、ちょっとした段差にひっかかってしまったりと、小さなハプニングはありましたが行列は滞りなく進み、終点の足羽川まで無事に到着いたしました。

勝家公登場!

最後の柴田隊が来るまで、九十九橋の上でしばらく待機。橋の上にも実に多くの観客が待ち構えていて、勝家役の松平健さんが来ると歓声が上がってフラッシュが光りました。観客の視線はみな勝家公に注がれていて拙者らにはなかったため、拙者も勝家公を撮影。
この九十九橋から特設ステージが設置してある足羽川の河川敷へ降りるのですが、通路は狭いのに人は多い、という状況であったため、行列は一時橋上でストップ。勝家公やお市の方様を撮ろうと本当に大勢の観客が間近まで迫ってきて、たいへんな状況でありました。
さて、こんな状況なら拙者もちょこちょこ写真をとっておこうかな?と思ったところ、高校生ぐらいと思われる男子が一人やってきて、記念撮影を頼まれました(驚)。拙者でよろしければいつでも応じますぞ(^o^)。せっかくゆえ、槍を持ちなされ。
これをきっかけに子供連れや女性組にも何件か撮影を頼まれ、拙者らは槍を持たせてあげたり、太刀(竹光ではありますが)を持たせてあげたりと、遊園地の着ぐるみ係りの人のような任務を務めておりました。
時間と状況がよければ、写真撮影などは喜んで応じますぞ(笑)。
<注意>
こちらの俳優・松平健氏の写真は、松平健 公式後援会から掲載の許可を頂いたものです。この写真の無断ダウンロード、再配布などは一切禁止です。

溢れる観客

河原に下りると、特設ステージで各部隊がパフォーマンスを行います。お市の方隊は柴田隊と一緒に最後に行うため、それまでステージから離れたところで待機。去年も参加した真下殿や、毎年参加されている市民の方の話によると、今年は特に観客数が多いとのこと。河原に作られた観客席だけでは収容しきれず、土手の上にまでお客さんが溢れているという状況でありました。
これも、松平健さんという、歴史にあまり馴染みがない人にも知られている一流俳優を招いた効果でありましょうか?
少々残念だったことは、河原の桜はあまり咲いていなかったこと。しかし、こればかりは何とも仕方のないことでござる(^_^;)。

左写真は浅井長政隊のステージ上での一場面。
立派な鎧に身を包んだ武者が大勢いらっしゃいます。
ステージ上には手に大きな筒を持った武者もいるようでござる。
(写真提供:真下昌景殿)

柴田軍・佐々成政隊の出番が終わった後、お市の方隊と柴田隊がステージ前に集合。勝家公から言葉を頂き、最後に勝ち鬨をあげます。大きな声で
えい!えい!おぉ〜〜〜!!
と、ここで時代行列は終了。続くステージイベントに参加する武将と、殺陣に参加する武者以外は引き上げとなりました。殺陣に加わる拙者はステージ脇にて出番を待ちます。

ダンスチーム

左の写真は、ステージイベントの最初と最後を飾る、仁愛付属高校・大学・ダンス研究会の方々のダンスのワンシーン。前日の練習のときから何度も見ていたのでありますが、なかなか華麗でありました。
最初のダンスが終わったのち、ステージでは代表者が、それぞれの「越前の宝」を発表していきます。宝といっても物ではありませぬ。「越前の宝」とは「豊かさ」であり「歴史」であるのでござる。

と、この途中で、平和でなごやかな時間をかき乱す輩が乱入!
ある人物の指示で、「越前の宝」を奪いにやってきたのであります。この時、ステージ上では乱入者のすぐそばに我が隊の主・お市の方様と勝家公が!
家老「曲者じゃ!者ども!出会え出会え!
越前武者勢「オオーッ!!

ステージ前に飛び出した越前武者。太刀を抜き放ち(実際は竹光)、乱入者と対峙。
(写真提供:真下昌景殿)

30名ほどの越前武者はステージ前に飛び出し、乱入者と対峙。拙者も太刀を抜きはなちます。(行列の時に持っていた槍は危険なので、殺陣では竹光を使いました。)ところが、気持ちが高ぶっていたせいか、刀と同じような感覚で太刀を抜いて構えてしまったゆえ、刃が上を向いておりました(汗)。いかんいかん(^_^;)。
ステージ上で乱入者と家老が言い合いをしている間、拙者らのチームはヒソヒソ声で立ち会う相手を確認・・?
相手は誰?
顔がわからない・・
一番左の人
一番左でござるか。
走っていって、奥のほうで待っている人が相手
一番左でござるな。真下殿、拙者と場所変わってくだされ
家老「かかれ〜!

と〜〜あぁ〜〜!!
気合と共に駈けてゆく武者。手前に見える後姿は乱入者の一人。
(写真提供:真下昌景殿)

拙者は一番左にいた乱入者に向かって突進!ところが、奥で待っているはずの一番左の乱入者もこちらに向かってきたのであります。そしてそのまま行き違い・・・。
なんと!?相手はいずこ(大汗)??
振り返るとすぐそばで見慣れた同じチームのメンバーが、一人の乱入者を包囲しているではありませぬか。ここか!と拙者も包囲に参加。出足はしくじったものの、ここで軌道修正できたのでござる。一人目、二人目が乱入者に切りかかって弾かれ、三番目に拙者が逆袈裟切り。この一撃はあっさり防がれ、拙者は退きます。続いて四人目、五人目と乱入者に切りかかりますが、乱入者は腕の立つ者で、こちらの攻撃はことごとく防がれてしまいます。五人目の次は拙者が切りかかって、受け流されて反対側に移動する、というものだったと思うのでござるが、拙者の前に別の方が乱入者を攻撃!
ありゃ?拙者の番では??
しかし殺陣は次の方、その次の方と、どんどん進行していってしまいました。だからといって、ただ立って見ているだけではいけませぬ。次の動きである「絶えず侵入者の周囲を動いて、包囲に参加する」に移ります。攻撃する方の邪魔にならないように、ちょっと間合いを離しながら旋回しておりました。それで越前勢の出番は終了。大勢で襲い掛かりながら、一人も撃退することができずにステージの横の方に 隠れます。

ステージでは、勝家公が6名ほどの乱入者に囲まれてピンチ!そこに、越前出身の剣豪・佐々木小次郎と、その宿敵・宮本武蔵が助太刀に登場!
佐々木小次郎
「我が故郷、越前の一大事と聞いて参上した!助太刀いたす!」
宮本武蔵
「微力ながら、拙者も助太刀いたす!」
写真は勝家公・お市の方の前に立ちはだかった宮本武蔵殿。
(写真提供:真下昌景殿)

登場した佐々木小次郎と宮本武蔵は5名の乱入者と戦い、ステージ上では勝家公と乱入者のリーダー格の男が対峙。佐々木小次郎・宮本武蔵・乱入者を演じている方々は、みな殺陣のプロの方ゆえ、そのまま時代劇の場面として使えそうな見事な殺陣を演じておられました。やはり、俄仕込みの拙者らが相手の時とは、動きが違いまするな。そして佐々木・宮本両剣豪はそれぞれ受け持った相手を切り伏せ、ステージ上では暴れん坊将軍・勝家公がリーダー乱入者を切り払います。さすが暴れん坊将軍!見事な腕前でござる!
そして、暴れん坊勝家の
「成敗!」
の号令で、乱入者リーダーは二人の剣豪に切られまくってステージから転がり落ちるのでありました。

さらなる追撃に鉄砲隊が登場!
と、ここで場面は一時中断し、ナレーションの女性が注意事項を一言。
「毎年のことですが、この火縄銃は(もちろん本物)すごい音がします。小さな子や心臓の弱い方はあらかじめ耳をふさぐなどしておくなど、お気をつけてくださいませ。」
そして、勝家公の「放て!」の号令で火縄銃が一斉に火を噴き、乱入者はほうほうの態で逃げ出したのでありました。
(写真提供:やーたろー殿)

寄り添う二人

お市の方「勝家様、お怪我はありませんか?」
と、心配そうに勝家公に駆け寄るお方様。
拙者心の声
そういえば、前日練習のときも出発前に写真を撮ってもらったときも、お方様から「がんばってくださいね(笑顔)」とのお言葉を頂いたなぁ・・
そして、二人は素晴らしき越前の宝を後世に伝えるため、改めてお互いの気持ちを確認するのでありました。
<注意>
こちらの写真も上の写真と同様、松平健 公式後援会から掲載の許可を頂いたものです。この写真の無断ダウンロード、再配布などは一切禁止です。

お帰りでござる

こうして、越前時代行列は終了。最後にステージ寸劇に参加した人・団体が紹介されました。その終わりのほうで・・
司会の方「・・(前略)・・そして、お祭り参加が大好きという市民の方、遠くは兵庫県・新潟県からもお越しいただきました。」
(おお、「遠く」というのは拙者とやーたろー殿のことではありませぬか(驚)!)
その後もステージでは剣舞や日本舞踊が披露されるのでありますが、拙者らは集合場所の体育館に帰らねばなりません。
見慣れない赤武者に驚く市民の方々。袖をちょこっと手にとって見てみたり。。
拙者らは福井市の街中を鎧姿のまま歩いて体育館に帰るのでありました。

ゆがんだ石垣
花は桜木人は武士なんてね(笑)

せっかくの機会ゆえ、県庁を通ってちょっと天守台に登ってみることに。
数時間前まではあれほど多くの人で溢れかえっていた場所が、この時はすっかり人気がなくなっておりました。祭りの後、でありますな。真下殿、やーたろー殿、拙者の三人は桜がきれいに咲いている天守台へ(県庁と河原はたいして距離がないのに、桜の咲き具合には大きな差がありました。)。
左上の写真は、昭和期の大地震で歪んでしまった石垣。自然の力を感じることができまする。右上は、桜のすぐそばで撮ってもらいました(^o^)。
桜咲く天守台を見て回る3人の赤武者。ここでも数回撮影を頼まれ、せっかくなので拙者らもそれぞれに決めポーズをとって写ったのであります。天守台を降りた後も、何度か外国人の方や子連れの方々と写真を頼まれ、体育館に戻ったのでありました。

片付け

体育館に戻って、鎧を脱ぎます。体が軽くなるのを感じる一方で、楽しかった時が終わったという、ちょっとした悲しさも感じた瞬間でござる。名残惜しくはありますが、お世話になった方々に挨拶してお別れとなりました。また来年お会いできたらいいですね!
真下殿、やーたろー殿、拙者の3人は駅前で福井名物の立ち食いそばを食べた後、近くの柴田神社を見てからそれぞれの帰路へとつくのでありました。真下殿とは2週間後の石和でお会いする予定ですが、やーたろー殿とはいつ再会できるかはわかりませぬ。(ネットではいつでもお会いできます)。お二人とも、またのお祭りの時までお元気で(^o^)//
それにしても、今回はよく観客から写真撮影を頼まれたものでござるな(後日談)。

<謝辞>
此度の越前時代行列のことを教えていただいた真下昌景殿、共に参加して楽しい話題を提供してくれたやーたろー殿、まことにありがとうございました。また会える時を楽しみにしております。
また、お市の方様はじめ、お市の方隊参加者の皆様、写真撮影に協力していただいた方々、ありがとうございました。おかげさまで、記念に残る写真がたくさん撮れました。
そして、今回の越前時代行列の企画・運営に携わったふくい春まつり実行委員会とその他関連団体の方々に深く御礼申し上げまする。


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