佐和山合戦絵巻

石田三成と家臣団の物語

2007年9月15日

<ナレーション>
 慶長5年9月15日、関が原の戦い。この戦いで、小早川秀秋の裏切りにより、敗走を余儀なくされた石田三成をはじめとした西軍諸将は、東軍の激しい追撃を受けていた。

 石田三成の無二の親友であった大谷吉継は、裏切った小早川秀秋に呪いの言葉を吐きながら自刃。そして現れたのは徳川家康(烏帽子に赤陣羽織)の一行でありました。吉継に付き添っていた島新吉は、家康に斬りかかりますが、逆に返す刀で一刀のもとに切り伏せられるのでありました。朋月さん演じる徳川家康の袈裟斬りが見事に決まった瞬間です。

さて、劇中では、徳川家康が小早川秀秋に三成の捜索を指示。我ら小早川隊の捜索が始まります。

そして発見!!「いたぞ!こっちだ〜〜!!」

本日の主役・石田三成(一番左)とその猛将・島左近(左から2番目)。相対するのは、本日の悪役(笑)・小早川秀秋の主従です。ここで石田と小早川、因縁の対決が2対2で再現されます!
この時拙者は、初めて石田三成と戦いました。
特徴的な乱髪の兜は、対峙するものには鬼気迫るものを感じさせる迫力がありました。面頬装着の島左近も、近づいてくるとかなりの迫力です!!
ちなみに、三成を演じる英上総介さんは、このような剣劇は「ほぼ初めて」とのことでしたが、セリフの覚えから立ち回りの習得までが早いくてビックリでした(驚)。羨ましい特技ですね
(^-^)

この戦いに駆けつけたのは、三成の家臣で今日のもう一人のヒーロー・雑賀内膳です!
小早川の大軍に包囲された三成主従は、再会を約束して、それぞれに血路を開いて脱出を図るのでありました。

第一幕はここで終了。第二幕は小早川勢が佐和山城を攻め立てる場面です。
この第二幕は、三成家臣・舞兵庫役の真下殿と拙者の一騎打ちの場面があるので、個人的には一番の見せ場になります(笑)
ちなみに、真下殿の名乗りで「・・この舞兵庫が・・」の一言に、観客女性から黄色い声援が(驚)
舞兵庫という人物、拙者今回初めて知ったんですけど(^_^;)、けっこう有名な人物なんでしょうかね??

また、石田三成の奥方様も登場。演じるのは美貌で有名な116さんです。
敵将・井伊直政に対して、一歩も引かないその姿勢は、武家の奥方らしい、凛としたものを感じさせました。

(ここで、マウスを写真の上に乗せてください)

そして、この奥方様の危機を救ったのは、またしても
雑賀内膳!!
主君を助け、奥方様を助け、ある意味、今日の真の主役と言えます。
頑張れ内膳o(^-^)/!!
井伊の赤備えもヘナチョコだ!!

続く第三幕は、ガラっと場面が変わって東北へ。伊達政宗と上杉家の家老・直江兼続の戦いの場面になります。
伊達政宗を演じるのは、この業界(どんな業界?)では有名なあの方、肥前守左馬之助殿!!この方が演じないで誰が演じる!?
そして、相対する直江兼続を演じるのは、これまた演技派のみかわのひで殿!!
この二人の対決は、史上まれに見る爆笑&黄色い声援に包まれた戦いになるのですが、詳しくは後ほど。

閑話休題的な第三幕の次は、三成と家康の会見シーン。三成の演技が光る場面です。

囚われの身となった三成に対しても、会見の時は床机を出す家康。これが平時であれば、酒でも酌み交わすところですが・・・。
命乞いもせず、怨みつらみも言わず(小早川に対しては別)、己の夢破れた後は、死、あるのみ。
敵ながら、潔い三成の姿に感じ入った家康。そんな三成を直視できない小早川秀秋。
戦国武将の生き様が映えるシーンです。

そして最終第五幕は、比較的ちょっと影が薄くなってしまっている(?)島左近と、今日の真のヒーロー・雑賀内膳による、切り込み活劇です。
佐和山城は落城、主君・三成は斬首に処され、行き場を失った二人は主君の仇を討つため、佐和山でくつろいでいる井伊直政を襲撃する賭けに出たのです。

ここでも、真のヒーロー・雑賀内膳殿が大暴れ!!
自慢の槍で、井伊の足軽達を次々と討ち取り、さらに熟練のツワモノ2名を相手に奮戦します!
(個人的には、ツワモノ2名を演じた軒猿頭さんと在野武将さんの演技が注目でした!)

結局、二人は井伊直政の人物を認め、遺恨は水に流して佐和山を去ることに。こうして、井伊直政は晴れて佐和山の地の領主となり、彦根城を築くことになるわけです。

最後は、出演者全員が壇上に乗ってご挨拶。観客のみなさんからは、篤い拍手をいただきましたv(^-^)v
こうして、第一部は終了。内容は同じですが、第二部は日が沈んでからの上演になります。

第一部は無事に終了した・・と思っていた拙者ですが、ここで異変発生。真下殿が足を捻挫してしまったのです(汗)!!
第二幕の立ち回りの時に、無理をし過ぎてしまったのが原因の様子。急いで応急処置となりましたが、足の様子を見る限りでは、第二部の上演までに完全回復するような状態ではありません。
しかし、責任感の強い真下殿。この状態でも、立ち回れるような手に変更することで、なんとか役割を果たそうとされたのです。見事な役者魂、いや、
武士の魂!!

続きは、次のページにて。


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