賤ケ岳天下とりまつり 2003

2003年10月19日開催

10月19日午前10時半。JR「木之本」駅
空は見事な秋晴れ。そして1年ぶりの懐かしい風景。拙者の初陣の地、木之本町に再びやってきました。昨年はあいにくの雨模様だったのでありますが、今年は雨の心配は一切なし!やはり、お祭りの日は晴れが一番でござる(^o^)!

大地蔵

商店街が並ぶ地蔵坂の上には6mもある大きなお地蔵さんで有名な木之本地蔵院があります。お祭りということで、こちらも参拝客でいっぱいでありました。ちなみにこのお寺の歴史はかなり古いもので、木曽義仲や足利尊氏、足利義昭も参拝したという記録があるそうです。
賤ケ岳の戦いでも秀吉の本陣がしばらく置かれたとのこと。

昨年来た時は武者行列のことで頭が一杯で、お祭りの他の内容(出店、イベントなど)はほとんど見ていなかったのですが、今回は時間にも余裕があるゆえ、会場一帯をのんびり見ておりました。北国街道に並ぶ建物は、昔の日本の風景をよく残しており、なかなかよい雰囲気。また、地元中学生による「商い体験」は、気合の入った声で客を呼び込んでおり、活気のあるものでした。
さて、お昼を食べたら少し早めに集合場所である体育館に向かいます。
体育館は既に空いておりました。会場を歩いている時にひょっこり会った松永弾正(今回の役柄は片桐且元)殿は、この時衣裳担当の方々となにやらお話し中。なんでも、武将と兜の前立ての家紋が一致しなくて困っているとのこと。今思えば、これが後に起こる「弾正の謀略」の始まりだったのです。

新調鎧

そうそう、今回の拙者の役柄はなんと福島正則
秀吉子飼いの猛将であり、此度の祭りでは賤ケ岳七本槍の筆頭という役柄です。
武者行列開始の号令や勝ち鬨の音頭をとるなど、仕事もついています。
その福島正則の鎧兜は今年新調された立派なものでありました。水牛角兜(福島正則はこの兜のイメージが強いですね)に、黒桶側胴、袖と草摺は焦げ茶色の板に緑糸威し。面頬までついております。

今回は事前から祭りを運営する木之本町商工会の方と連絡をとっていました。まずはその方々にご挨拶です。
今回の「賤ケ岳天下とりまつり」は予算の都合上、規模が縮小されたのですが、運営に携わる方々も一人がいくつかの仕事を兼ねており、てんやわんやの状況でありました。今回もちょっとした即興演技を考えていたのですが、武者行列の編成・隊列などは去年とは変わっておりました。拙者が提案した即興演技は去年の武者行列を前提にしたものなので、当然不採用(勝ち鬨の口上は一部採用されたみたいです)。役員の方はその点を気になさっていたようなのですが、お忙しいところわざわざ検討していただいただけでも十分であります。
と、そうこうしているうちに、鎧の割り振りが決まったようです。
拙者心の声
(おや、弾正殿が嬉しそうに抱えている鎧は・・・)

濃紺総威しの立派な鎧であります。
ん?片桐のところにあったのは胸取された黒い桶川胴だったはず・・。
どうやら松永弾正殿。鎧割り振り問題を利用して、ちゃっかり自分好みの濃紺総威し鎧を片桐且元に回した模様。
拙者はこの出来事を「弾正の謀略」と名づけました。「松永弾正」というHNは伊達ではないな・・と思った次第。

人が集まってきました

この祭りの主役は秀吉、そして配下の七本槍なのですが、それに加わるのは地元の小学生が扮する少年・少女武者です。親御さんに連れられて、どんどんと体育館に集まってきました。元気な男の子達は、拙者らが着用する兜や太刀を見つけて遊び始めました。うむ、まこと元気な子供達でござる。

(写真撮影:真下昌景殿)
水牛角兜を試着。「重い」「大きい」という感想が多かったです。確かにこの兜はちとかぶりにくかったでござる。

七本槍のうちの5名は、既に知り合いの方。以前から共に参加されている真下昌景殿、やーたろー殿、謀将(笑)松永弾正殿と、謙信公祭で同じ部隊となった手負いの在野武将殿とそのご友人のY様です。
それにしても、皆さん立派な鎧下着です。柄も鮮やか、生地もしっかりしていました。

謙信公祭・新発田隊

そしてこちらは約2ヶ月前の謙信公祭の新発田治長隊のメンバー(の一部)。
新発田治長役を務めたやーたろー殿は微妙ですが、郎党だった拙者らはかなりの昇進でござる(^o^)

(写真撮影:真下昌景殿)

(写真提供:松永弾正殿)

いつもなら、時間が来るまで写真撮影など遊んでいることが多いですが、今回は真下殿と殺陣の練習と勝ち鬨の打ち合わせをしたぐらいで、拙者はほとんど遊んでおりません。福島正則は秀吉様のそばで、武者行列開始の号令をかけること、そして出発直前の勝ち鬨の音頭をとるという、二つの仕事があるために、係りの方と打ち合わせ、台詞覚えをしなければなりませぬ。
これまでやってきた即興の演技は、祭り進行の中枢になるものではなく、言ってみれば「おまけ」の要素が強いものでしたが(だから「即興」なのですが)、今回の拙者の仕事は行列の進行に直接関わるもの。おおげさに言うなら、拙者の号令が「ひ弱」「聞こえない」「聞き取れない」というようなものになると、武者行列の威厳を損ねてしまうかもしれません。こういう役を承ったからには、全力で立ち向かわねば!
この時、これまでやってきた即興演技など、多少の経験が役に立ちもうした。
そして、出発直前に号令と勝ち鬨の練習を。号令はそこそこ上手くできたのですが、勝ち鬨は一回台詞を失念(^_^;)。さらに、勝ち鬨の音頭をとる動作で、誤って秀吉様を槍で突いてしまうという(大汗)大失態を演じてしまいました・・。
秀吉様、申し訳ありませんm(_ _)m


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