時代行列は小学校を出発し、市役所前の通りにて待機。出番を待っておりました。この時、高虎公が騎乗する馬の様子が変でした。落ち着きがなく、よく嘶き、何かに怯えているかのようです。
頭から離れない不安・・・。
そんなことを感じているうちに、ついに時代行列の出番がやってきました。最初のイベントが始まります。

藤堂軍団、出陣

桟敷観覧席の前に陣形を組んだ武者行列。
その威風堂々とした姿は、厳粛な雰囲気を醸し出し・・・・となる予定でしたが、ここで最近よく耳にする「想定外」なことが。
(あれ?なんか狭いぞ・・・)
そう、想定していたよりも幅が狭かったのです(^_^;)
「すみませ〜ん、場所が狭いので、(観客を下ろして)桟敷席をもっと下げてもらえませんか?」
などと本部に言えるワケがないので、無理やり並んでキツキツの状態で、イベント開始。
まずは、高虎公が津の街の更なる発展を願った祈願文を読み上げます。
さて、それでは出発!!
と言いかけたところで、今年も謎の乱入者たちが登場!

加賀宰相殿演じる乱入者を迎撃するのは、鈴木繁友殿、まさき♪殿、因幡真親殿、拙者の4名。
練習の時よりもだいぶ狭いスペースでしたが、立ち回りの初心者も多かった中ではなかなかの出来だったと思います。
この戦いは、引き分けの形で終わります。

(写真提供:一海殿)

一方こちらは乱入者のりび殿のグループ。この写真を見たかんじでは、のりび殿の頭に貴千代君のお父さんの刀が命中しているようにも見えますが、のりび殿はばっちり生きているのでご安心を。

(写真提供:片矢木宣平殿)

そして、乱入者4名と高虎公の立ち回り。
高虎公は非常に熱心に練習していらっしゃいましたが、その成果はこの通り!!
最後の胴斬りを見事に決めて、乱入者を撃退するのでありました。

(写真提供:片矢木宣平殿)

この時、家臣団が思っていたこと(想像)

因幡殿「うちの殿ってあんなに強かったんすね・・。」
拙者「うむ・・拙者も知らなかった次第。」
鈴木殿「私達の出る幕もなし。」
左馬之助殿「ワシが端っこに(悔)・・・!!」


(写真提供:片矢木宣平殿)

乱入者を撃退した高虎公は、家臣団が見守る中で長大な耳が付いた兜を装着。
そして、馬に乗るのですが、ここで拙者が抱いていた不安が現実のものとなってしまいました。
高虎公が馬に乗ろうとした際、落ち着かなかった馬が嫌がって暴れたために、高虎公が落馬。兜の耳も、片方が折れて破損するというハプニングが起きてしまいました。
しかし、ここは影で司会を務める最中餡十郎殿が
「殿、猿も木から落ちる、というではございませぬか。殿が馬から落ちることもあるものです。」
と、巧みにアドリブを効かせて観客を和ませて何とかクリアー。お見事なアドリブでした。

(写真提供:一海殿)

藤堂軍団、演武の次第

続いて第二イベント、練受前の演武。
こちらは、藤堂軍団の日頃の鍛錬の成果を観客に披露する、ということで、2人で1組作り、4組が1対1の立ち回りを披露する、という形のイベントになりました。この時の拙者の役目は「控えて見ていること」。楽チンです♪
最後は、観客も巻き込んで勝鬨三唱で幕を閉じました。

藤堂高虎、津に入る の巻

そして最後は、松菱前にて寸劇です。これが、拙者の中では最大の山場でございました。
なぜかって?
ぶっつけ本番だったからです(笑)
脚本をもとに、話の流れ、セリフ、立ち回りの手などは練習していましたが、通しで練習することはできなかったのです(時間不足で)(^_^;)。それに加えて、こちらも「想定外」に会場が狭く、練習通りの立ち回りはスペース不足でできませんでした。その辺も急遽変更したことで、単細胞な拙者の頭はさらに混乱(笑)。そんな中で寸劇が始まります。

関が原の戦いの後、徳川家康から伊勢を与えられた藤堂高虎ですが、激しい攻防戦が繰り広げられた津の地の情勢はたいへん不安定なものでした。地侍の中には、新たな国主である藤堂高虎に従わない者達も多く、津を統治するのは困難な状況であった、と伝えられております。

地侍役を演じるじーや殿、のりび殿、加賀宰相殿。
「新しい領主・藤堂高虎などに従えるか!」
と話しております。
そこにやってきたのは辰之進殿、因幡真親殿、拙者演じる3名の藤堂家臣団。
所領を引き渡せ
渡してたまるか
の言い合いの末、ついに武力行使に!!
拙者「者どもかかれ!地侍どもを追い散らせ!!」

(写真提供:一海殿)

(え!? 刀が柄だけ!?)

なんと、ここでも再びハプニング発生。拙者の刀の目釘が飛んでしまい、鞘から抜いたら柄だけ、という状態に(大汗)
「まぁまぁ、お侍さん。そんなに熱くならずに。
まずは刀交換といきましょうや。」

と、代わりの刀を貸してくれた最中餡十郎殿。
かたじけのうござる。

「想定外」の連続で、すっかり混乱した拙者は、じーや殿との立ち回りの手も間違えてしまい(大汗)、藤堂家臣団はまさにほうほうの態で退却します。

(写真提供:片矢木宣平殿)

「御館様に申し上げます!この土地の地侍どもの抵抗激しく、領地の接収、思うように進みませぬ!!」
(原因は、刀が壊れてしまったことです!!)
↑言いたかったけど、言えなかったこと(苦笑)

と、結果を高虎公に報告する家臣たち。
高虎「むむ、ここで時間を取られるわけにはいかん。止むを得ん。軍勢でもって蹴散らせ。」
「ははっ!!」
しかし、心優しい高虎公の正室の意見により、地侍を滅ぼすのではなく、所領を安堵して味方につけるべく、再度家臣団が出向くことになります。

(写真提供:一海殿)

拙者
「高虎公はおぬし達の所領を安堵するゆえ、我らに従いなされぃ!」


「あ、お前さっき刀壊れた奴だろ?そんな間抜けに従えるか(笑)」

拙者
怒怒怒!!!
「今回は目にもの見せてくれるわ!!かかれ!!」


(写真提供:片矢木宣平殿)

地侍団 vs 藤堂家臣団のリターン・マッチ開始!!
吉之介殿、貴千代君も奮戦し、地侍軍団を倒していきます。
そして、最後は一番心配な拙者の立ち回り(汗)

(写真提供:片矢木宣平殿)

拙者「でやぁ〜〜!!!」

ここまで来たら、大声出して気合で勝負!!
今回は至極簡単な立ち回りだったゆえ、なんとか無事にこなすことができました。ほっと一安心です。

こうして、地侍団は藤堂家に従うことを受け入れ、一件落着となったのでありました。

(写真提供:片矢木宣平殿)

そして、最後は参加者全員で記念撮影!
皆様、本当にお疲れ様でした!!

(写真提供:片矢木宣平殿)

<謝辞>

此度の津祭りに共に参加された皆様、お疲れ様でした!!
今年も楽しい思い出(笑)がいっぱいできました(^-^)
そして、今年も貴重な写真の数々を撮影していただいた片矢木宣平様、ご協力、まことに感謝であります。
そして、じーや殿はじめ、剣友会の皆様、高虎時代行列運営スタッフの皆様と、伊勢戦国時代村スタッフの方々にもたいへんお世話になりました。
毎年、進化していく高虎時代行列。来年も楽しみです(^-^)!!

前ページへ戻る   表紙ページへ