謙信公祭

第79回 2004年8月16日本祭

昨年と同じく、武者達は自衛隊のトラックに満載されて春日山城まで輸送されました。この頃になると、顔にあたる風がひんやりして気持ちよかったですね^^
4kmにも及ぶ武者行列の出発地点は、春日山城の謙信公銅像前。

あ!
ほらほら、あそこに謙信公がいらっしゃいます。

きっと、武者行列を見送ってくれているのですね。
お見送り、まことに恐縮至極。
それでは、いって参りま〜す(^o^)//

謙信公に見送られて(いいのか?謙信公は?)、武者行列は続々と春日山を下り始めました。
行列の先頭を進むのは上杉軍・高梨政頼率いる鉄砲隊。
政頼役を務めるのは肥前守左馬之助殿です。
仲間内ではかなり有名なことなのですが、左馬之助殿はよく通る大きな声を持っていらっしゃいます。その声で勇ましい勝ち鬨の音頭をとられたゆえ、後続の部隊もそれに続く形で、それぞれのパフォーマンスを披露していきました。
今年の柿崎隊は3つの基本パターンを用意。一つは通常の勝ち鬨。もう一つは、勝ち鬨から殺陣に発展する型。最後の一つは、ウケ狙い。最後の一つが、軒猿衆が本領発揮するところだそうです(^o^)
勝ち鬨から殺陣へ移る型は、景家が伝令(拙者)を呼び、部隊に勝ち鬨を行うことを伝えさせます。勝どきを上げて油断しているところを、佐々成政殿をはじめとする寝返り者達が景家を襲撃する、というシナリオ。伝令の拙者は、寝返り役の河村真就殿と簡単な殺陣を演じました。最後に、景家がやーたろー殿を斬り伏せた佐々殿を討ち果たすと、沿道のみなさんから、大きな拍手をいただきました。ほぼ成功ですね^^。
軒猿衆の本領、ウケ狙いは景家が勝ち鬨の音頭を途中でやめてしまい、部下達に集中攻撃されるというもの。これが一番ウケがよかったかもしれません(^o^)

「エイ!エイ!」
「オォ〜〜!!」


(写真提供:軒猿頭殿)

<武者行列の覚書>
・「伝令!!」と呼ばれて馳せ参じる時にコケる(^_^;)
(昨年の石和がまたしても・・・無念)
・2回目の殺陣の時、拙者が斬られ役なのに、間違えて河村真就殿を斬ってしまう。
(合わせて倒れてくれた河村殿、ありがとうございますm(_ _)m)

武田軍もなんと山本勘助が裏切るという寸劇で、信玄公が立ち回りを演じたそうです。上杉軍本陣も、殿演じる謙信公が馬上で勝ち鬨の音頭をとるなど、全体的に気合溢れる武者行列になったみたいですね(^o^)

行列は途中の公園で一休み。
左写真の黒い武者は一樹殿。昨年、松江役を務めた彼女が、女武者隊に薙刀の扱い方を講義しています。
右写真は、その様子を頼もしげに見守る謙信公。

ここまで武者行列が続くと、さすがに各部隊に疲れが見えはじめてきます。本番に備えてゆっくり休む人も多かったのですが、休みもほどほどに殺陣の練習をする組もいらっしゃいました。上杉軍・甘粕隊と武田軍・高坂隊は合戦の練習に余念がありませんでした。
拙者らも、見せ場である柿崎景家山本勘助の戦いの練習をもう一度。
本番もうまくいくといいですね(^o^)

さて、一息ついたところで行きますか〜〜

 (写真撮影:マコ殿)

いざ、出陣!!

会場である史跡広場には多くの観客が集まっておりました。今年は月曜日開催ゆえ、昨年よりも人数は少ないだろうと拙者は思っていたのですが、そんなことはないようですね。

騎乗で堂々入場、上杉謙信公。
う〜〜〜〜ん・・・・
勇ましい!!

上杉軍に続いて、武田軍が入場。
そして、両軍の出陣式へと続いていきます。

(写真提供:虎伯ゆいり殿)

物語の展開は、お馴染み山本勘助の啄木鳥戦法の提案。信玄公はこれを容れ、高坂弾正の部隊を別働隊として出陣させます。これを悟った謙信公は、高坂隊が移動している間に手薄となった武田軍本陣を強襲すべく、全軍を率いて八幡原に向かうのでありました。

まずは「忍びの衆」による
上杉軍くのいち vs 武田武者3名の戦い。
武田武者を討ち取った後くのいちは、上杉軍の動きを悟られないように、武田軍の乱波を一掃するのは上杉軍最強部隊と名高い
「子供武者隊&女武者隊」を呼び出します。
子供武者隊の指揮官は永井為実
女武者隊の指揮官は松江

照明を浴びているのは、水を求めて・・・
じゃなかった、遠隔連続攻撃を受けて倒れる高坂隊の明智日向守光秀殿。
かなり見事に斬られてくれました。





霧の向こうが赤く染まった時・・

上杉軍伝令
「上杉謙信公に申し上げます!この先に武田軍が待ち構えております!その数、およそ8000!
我が軍にはまだ気付いていない模様!!」


上杉軍は武田軍の裏をかくことに成功した模様。
上杉軍本陣より高梨隊、本庄隊、柿崎隊、新発田隊の4隊が押し出て車懸かりの陣を形成。
そして、第一波・高梨政頼隊、攻撃開始!!
この時、拙者ら柿崎隊は車懸かり陣の最後方で戦いを見守っておりました。

高梨隊、いったん退いて、続いて第二波・本庄実乃隊が果敢に斬り込み。
第三波の柿崎隊は陣の左翼に移動。
激しい攻撃を加える上杉軍!
必死に防ぐ武田軍!
戦いは熾烈さを増していきます。

(写真提供:虎伯ゆいり殿)

去年、感じたこのドキドキ感。今年も拙者を武者震いさせてくれました。
「本庄隊、いったん後退!
続いて柿崎隊、かかれ〜〜!!」

「毘」の旗を背負った柿崎隊、柿崎景家を務める軒猿頭殿の号令の下、迎撃に出た山本勘助隊(実際には、人数不足を補うために戻ってきた高坂隊)と激突!

(写真提供:虎伯ゆいり殿)

柿崎隊と高坂隊では、高坂隊の方が若干人数が多め。拙者は見知らぬ方と、次から次へと刃を交えていきました。顔見知りには明智殿がいたはずなのですが、どこにいるのかさっぱりわからず(^_^;)
個人的な話ですが、拙者の今回の目標は
「合戦中に動きを止めないこと」
何人かの方には斬られて倒れてもらいましたね。まことにありがとうございます
m(_ _)m
そして柿崎隊はいったん後退。第四波の新発田隊が交戦している間、柿崎隊は陣の右翼で息を整えました。拙者、肩で息をしておりました(^_^;)
そして最初の山場、総懸かりへ!!
何人の人と刃を交えたでしょうか・・??激戦の中で、武田軍・内藤隊 左近殿と渡り合った(?)記憶があるのですが、それも定かではありません。総懸かりになると戦場の人口密度が高くなるため、不慮の事故を防ぐためにも周囲の状況を見ながらの戦いとなりました。

伝令
「全軍後退!退け退け〜えぃ!!」
車懸かりの攻撃は見事に成功し、武田軍の構えは崩れかけていきます。
作戦の失敗を責任として感じた勘助。死を覚悟して、上杉軍への斬り込みを決意します。
山本勘助
「御館様、申し訳ありません。此度の失策はこの勘助の責任。お詫びのしようもございませぬ。」

そして勘助とその部隊は、上杉軍本陣に決死の斬り込みを行います。これを迎撃するのが我らが柿崎景家隊!

今回の拙者の相手は真下昌景殿。景家、勘助と共に舞台まで走って、殺陣を演じます。
今回は景家の部下2名(一樹殿と拙者)が勘助の部下に討ち取られ、舞台上で景家が3対1の不利な状況から立ち回りを始めるという段取りです。
拙者は真下殿に討ち取られ、バタリとうつ伏せに倒れました。

(写真提供:景虎むすめ殿)

拙者心の声(うつ伏せ・・これでは舞台の殺陣が見えん(焦)
舞台上で景家と勘助の戦いがスポットライトを浴びている中、舞台下で倒れて一人考える拙者(^_^;)
(どうしよう・・寝返りうとうか??でも、死体が動いたらおかしいよな・・)

柿崎景家
「敵将、山本勘助の首
討ち取ったり〜〜!!」


歓声を上げる上杉軍。
どよめく武田軍。

拙者が迷っているうちに決着はついてしまったようです
(^_^;)

(写真提供:虎伯ゆいり殿)

山本勘助はじめ、有能な武将を次々と討たれ、武田軍は絶対絶命の危機に陥ります。
上杉軍は再度、松江率いる女武者隊を戦場に投入。武田軍も女武者隊を投入し、薙刀合戦が始まりました。
そしてそのまま2回目の総懸かりに突入!!
<2回目総懸かりの覚書(もしかしたら間違ってるかも・・)>
・兜を変えて、武田軍抜刀隊長に変身した三浦介星友殿と抱擁(笑)
(なんでこうなったのかは、拙者も謎です(^_^;))
・武田軍・内藤隊 ほにゃぢ殿としばし交戦!
(石和では同じ部隊でしたが、今回は敵味方)
・武田軍本陣付近で、元気な武田女武者の方と交戦。何合も交えてやっとこさ勝たせてもらう。
(付き合っていただき、まことにありがとうございました m(^-^)m)

 (写真提供:虎伯ゆいり殿)

両軍の兵にかなり疲れの色が見え始めるこの頃。形勢は、上杉軍が優勢か??
退けの合図で陣に戻った時、上杉軍・本庄隊の手負いの在野武将殿から
「おお!兵馬殿!ご無事でしたか〜〜」
と声をかけてもらったのですが、拙者は笑って答えることしかできなかったようです。体力は来年に持ち越しの課題でありますな。
さて、合戦劇は
謙信公による単騎切り込み
    ↓
上杉・武田両軍から鉄砲隊が登場。
と進展。

「龍」の旗を背負った高梨鉄砲隊。(左写真)
鉄砲隊の応酬に続くのは、上杉軍・本庄隊と武田軍・内藤隊による槍合戦。(右写真)

両軍、必死の攻防戦が続きます。

もう少し・・
もう少しで武田軍の防衛線は突破できる!!

上杉軍は新発田隊を投入し、武田軍も抜刀隊(旧山本隊)を投入して必死の防戦。

武田信玄
「高坂隊が戻るまで、何とか持ちこたえてくれぃ!!」

そして
ついに来た!!
武田軍が待ち望んだ高坂隊が登場!!
しかも、今年は昨年よりも高坂隊の兵数が多いような気がしました。
高坂隊の登場で戦場の形勢は一気に逆転し、挟撃された新発田隊は壊滅の危機を迎えます。
新発田隊を救うために、上杉軍は全軍で攻撃開始。武田軍も全軍を投入して、3回目の総懸かりに。

最後の総懸かり。拙者は武田軍右翼(護摩焚きのそば)のあたりで、戦っておりました。
この辺まで来ると、体力の消耗が大きく響くようになってきましたね。動きにキレがなくなってきました。
それ以外のことはあまり覚えておりません(^_^;)

こんな一場面もあり^^

(写真提供:虎伯ゆいり殿)

新発田治長
「申し上げます。高坂隊の来援で武田軍は勢いを盛り返しました。これ以上の戦いは不利です。」

残念ながら、敵将・武田信玄を討つことはできませんでしたが、謙信公は全軍退却を決意。
殿(しんがり)を老将・甘粕景持に任せ、退却準備を整えます。甘粕隊に襲い掛かるのは、援軍・高坂隊。

甘粕隊が時間を稼いでいる間に、上杉軍は総退却の準備を完了。合戦劇はフィナーレ「謙信公を先頭に敵軍中央突破」を迎えます。
目立ちたがり屋(笑)の柿崎隊は、軒猿頭殿の号令に従って、上杉軍の最後尾を進んでいきました。最後のこの時、武田軍・内藤隊 米谷繁霞殿と遭遇。勇猛の誉れ高い彼女は、昨年何度も刃を交えた拙者の好敵手であります。
「や〜〜っと会えたぁ!!いざ勝負!!」
1合、2合!
間合いをとって、次、3撃目いこうとしたら・・
米谷殿
「退け!!」
おおぅ、またしても一喝されてしまった(^_^;)
今は退却戦の途中でしたね。これを機に、拙者も武田軍の奥へと駆け抜けて行きました。

 (写真提供:景虎むすめ殿)

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