桶狭間古戦場まつり

第15回 2003年6月8日開催

桶狭間古戦場まつり・前編

本番当日。空は一面の青空でした。天気予報によると、最高気温は28℃にも達する見込みとのこと。雨に降られるよりはずっといいですが、暑さが敵になりそうでござる。
拙者は伯父夫婦に集合場所まで送ってもらい、少々早めに到着。リハーサルが始まるまで、槍を振り回して登場するシーンと、紹介されたときのワンアクションの練習を。むむ、ちと緊張してきた・・・。。

だいたい出演者が集まったところで、早速着付け開始。左の写真が、今回の拙者の甲冑であります。
「あれ?緋色威じゃなかったの?」
と思われる方もいるでしょう。実は、緋色威の鎧は女性が着たほうがいいだろう、ということになり、木下藤吉郎役の留学生の女性が着ることになったのであります。しかし、こちらの緑糸威も十分立派なものでござるよ\(^O^)/!


出演者全員の着付けが終わった後、もう一度通しで練習します。ところが、ここで拙者はついに事件を引き起こしてしまったのでした。
場面もクライマックス、服部小平太が槍を振り回しながら登場!義元公にむけて槍を構えようとしたその瞬間、振り下ろした槍の穂先が外れて飛んでいってしまったのであります。周囲からは苦り混じりの笑いが・・・。
「なんたること!槍先が取れてしまうとは・・・!」
どうしようかと困っているところ、指導の方が「とりあえずそのまま続けてください。」と言ってくれたので、そのまま演技続行。しかし、事件はこれだけでは済みませんでした。
「いざ!!」
拙者が突き出した槍を、義元公は太刀を抜き放って払いのけ、バランスを崩した拙者の膝のあたりを斬りつけます。倒れる拙者。そして
ガチャ〜〜ン
拙者心の声(なんだ今の金属音は・・?妙に冷たい音だったような・・・・?)
なんと、倒れた時の衝撃で兜の前立てまでもが一部取れてしまったのでありました・・・・。。
今回の衣装道具を用意したのは高津装飾の方々。
「槍もいつかは壊れるもの。」とおっしゃっていただきましたが、まことに申し訳ありませんm(_ _)m。
槍は予備のものを。前立ても予備のものがあったゆえ、本番に差し障りがなかったのは幸いでした。

さて、リハーサルも終了したところでお昼休憩。気温もだんだん高くなってきたためでしょうか。拙者はこのとき既に汗だくでありました。配られたお弁当にもあまり手をつけないで(昔から、試合の前の食事はあまりとれなかったゆえ)、お茶を飲んで一服でござる。そして、記念撮影の時間でござる!
姫様と
信長公と

さて、祭りに来たからには、やはり姫君と撮らねば!今回の再現劇には豊明市キャンペーンガールの御三方が参加されました。お一人は濃姫、他の二人は今川軍の姫君の役となりました。
手に持ったカメラ付携帯が、なんとも現代の姫君でありました。

そしてこちらは今回の我らが主君・織田信長公でござる。武将髭も付いた立派な烏帽子姿、お見事でござる。リハーサルの時とは別人のようで、最初はどなたかわかりませんでした(^_^;)。

義元公と
問題:何のポーズでしょうか??

そして敵役の今川義元公と、その部下の三浦義就殿と。
義元役の方はひょうきんで面白い方で、拙者が片膝立てて「記念写真をお願いいたしまする。」と頼んだところ、「うむ、苦しゅうないぞよ。」と答えていただきました(^o^)。

こんなおふざけ写真にも応じていただきました(^o^)。
そういえば、誰がこれをやろうって言い出したのでござろう・・?(拙者は違う)
(写真提供:真下昌景殿)

定番ショット
むむ!?

いつも通りの刀を交えての一枚。今回は上杉播磨守様にもご協力いただきました。
一同
桶狭間古戦場まつり、盛り上げてみせましょうぞ!!

上杉播磨守殿
「小平太!向こうに怪しい一群がいるぞ!!」
小平太(拙者)
「むむ!?さては敵の先鋒でありましょうか!?播磨守様、ご用心を!」
そして本番。上杉殿は今川方だったのでござる。
(写真撮影&提供:真下昌景殿)

石和弾正隊(一部)

石和の御大将・松永弾正殿扮する柴田勝家公を中心に、少女武者を加えて撮った一枚。
勝家公は陣羽織にお髭付で、かなりの風格を醸し出しておりまする。これに薄化粧の少女武者がなんともお似合い。お気に入りの一枚でござる。

出演者一同

そして、今回の一般公募で集まった総勢12名一同の集合写真。
皆様、糸威の鎧で実に華麗でありました。

そしてお昼休憩が終わった後、今度は合戦劇に参加される手作り甲冑隊の方々も加えて合同練習でござる。と言っても、劇に参加するのはほとんどが幼稚園〜小学校低学年ぐらいの子供武者がほとんど。演技指導の方もたいへんでした。戦が終わっても友達とのチャンバラをなかなかやめようとしない子、途中で泣き出してしまう子などなど。

子供武者

おそらく、親が作った甲冑を子供が着て参加しているのでありましょう。
本当にまだ幼い子(4歳ぐらい?)になるとサイズが合わず、胴と草摺をつなぐ糸がダラ〜ンと垂れてしまい、草摺で膝を守っている形になってしまっている子もいました。
しかし、この子達にはいい思い出になることでしょう(拙者もやってみたかった・・)。

そして、校庭にて出発式。時は午後2時頃。気温も最高に達する頃であります。
この日はうまい具合に梅雨入り前で、天気は快晴でありました。ちと暑かったのでござるが(^_^;)、雨に降られるよりはずっとようござる。
右写真は今川勢の武将。中でも、中央の岡部元信役の外人の方は、髭をつけてかなり凛々しいお姿でありました。

今川勢
三姫

そしてヒロインの三人の姫君。美しい着物も、この日差しではちょっと暑そう。
しかし、持っている布(名前がわからない・・どなたか教えてくだされ)が、日除けの役割も果たしているようです。ちなみに、中央の白い着物を召している方が濃姫、左右のお二方は今川勢の姫君(たぶん役名はないと思います)であります。

上高根警固保存会の方々扮する鉄砲隊。いたるところで、銃声を轟かせておりました。
写真は玉込めの時ですが、発射スタイルは銃身を斜めにする、一風変わった形でありました。服装も、鉄砲足軽ではなく、もっと身軽な感じのものでした。

鉄砲隊
織田勢先頭
今川勢先頭

そして行列出発!再現劇が行われる高徳院まで、時間にして30分ほどのものでしたが、アスファルトが熱い!わらじだけでなく、地下足袋も履いていて本当によかったです。
行進中は、写真のように信長公も義元公も烏帽子ではなく兜をかぶります。このお祭りの特徴の一つは、行進中諸所で部隊ごとに勝ち鬨をあげることでしょうか。2,3回ではありませぬ。何回やったか覚えていませぬ(^_^;)。音頭をとる方が「エイ!エイ!」と言った後に、拙者らが「オー!!」と応える形式で、応える方も合わせ易かったです。同時に「エイ!エイ!オー!!」だと、音頭をとる人のリズムに合わせにくい面がありますが、こちらの形式ならその点大丈夫であります。ちなみに、大河ドラマ「葵 徳川三代」で放映された、関が原の戦いの後の勝ち鬨も、この形式のものだったことを覚えております。
(右写真提供:真下昌景殿)
さて、今回の行列。拙者はちょっとパフォーマンスをやってみました。拙者が参加したこれまでの武者行列は基本的に「歩く」こと(赤穂義士行列は異なりました)でしたが、それだけではちょっと物足りなさを感じたのも事実。実際、前回参加した小田原北條五代祭りでも、槍を構えた時の方が観客の反応もよかったという経験もござる。幸い、今回も槍を持っているゆえ、行列が止まっているところで即興パフォーマンスをやってみようと思ったのでありました。
沿道でカメラやビデオを構える観客の方々。その中で、拙者がいる方を撮っていると思われる方を発見!
拙者心の声(拙者じゃなくて、後ろの手作り甲冑隊を撮っているのかも・・・)
と躊躇もしましたが、思うだけでは何もしないのと同じこと。当たって砕けろ!の精神で、いざ実行!!
槍を構えて一歩踏み出し、勢いよく槍を振りかぶり、そして振り下ろす!劇の拙者の登場シーンの一部をそのままやっただけなのですが、観客からの反応はなかなかのものであり、ちょっと拍手もしてもらったのでござる。
拙者心の声(おし!決まった\(^O^)/!)
調子に乗った拙者は隣の真下殿にも「一緒に何かやりましょう!」と声をかけ、そのまま服部小平太毛利新助という、打ち合わせ一切無しの即興殺陣をやってしまいました(^_^;)。しかし、さすがに殺陣はなかなかうまくできず(ーー;)。二人の間合いができたところで、真下殿が先に行ってしまった部隊を追いかけるように引き上げたのを潮に、拙者も追いかけるふりをして部隊に戻ったのでありました。その後も、二人でああしよう、こうしようと話していたのでありますが、あまりまとまらなかったゆえ、行列即興パフォーマンスはこれっきりで終了。でも、いい経験になりもうした。

即興ポーズ

再現劇会場への坂登りの途中にて。
時々こんな感じの事をした方が、見ている方も楽しいのでしょうか?
次は、ちゃんと事前に話して練習してからやりとうござる!
(写真提供:真下昌景殿)

こうして、拙者の小さな野望は終わり。祭りはいよいよ本番、桶狭間合戦再現劇に入ります。


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